はじめの一歩(Hajime no Ippo) 12巻 あらすじ・感想

ボクシング / 少年 / 講談社
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東日本新人王トーナメント、その頂点へ至る道はあまりに険しい。幕之内一歩の前に立ちはだかるのは、緻密な計算と冷徹なまでのボクシングを体現する技巧派、小田裕介。かつて一歩を馬鹿にした者たちが見守る中、鴨川会長が授けたのは、一歩の生命線とも言える強烈なデンプシー・ロールへの布石だった。ただ拳を振るうだけではない。魂を削り、相手の心までも砕く一歩の覚悟が、リング上の空気を切り裂く。ボクサーとしての根源的な強さを、今、証明する時が来た。

⚠️ ネタバレを含みます。

小田裕介というボクサーは、凡百のパンチャーとは一線を画す。彼は一歩の荒々しい突進を、まるで蛇が獲物を絡め取るような繊細な技術で無効化しようとする。リング中央を制圧し、執拗に一歩の懐へと入り込む小田のジャブは、一歩のリズムを確実に乱していた。一歩にとって、これが初めての「計算された殺意」をぶつけられる試合と言っていい。しかし、幕之内一歩という男の真価は、追い詰められた局面でこそ覚醒する。鴨川会長の咆哮が響く中、一歩は防御を固め、あえて懐へ飛び込む無謀とも言える距離を選択した。小田の隙を見逃さず、一歩の右拳が弧を描く。それはもはや単なるパンチではない。鍛え上げた身体の全てを回転させ、一点に集約させた暴力の塊。直撃の瞬間、小田の瞳から光が消え、意識が暗転する。試合は一歩の圧倒的なKO勝利で幕を閉じるが、その代償は小さくない。拳に刻まれた痛みと、強くなるほどに遠のく孤独を感じながら、一歩は次なる強敵との遭遇を予感せずにはいられない。強さの定義を追い求め、彼は再び孤独なジムへと帰還する。

新人王トーナメント、小田戦の一歩くんが凄まじすぎて動悸が止まらない……!緻密な技巧派の小田に追い詰められながらも、あえて懐へ飛び込むあの覚悟、まさに男気。会長の咆哮と一歩の拳が重なった瞬間、画面越しでも伝わる圧倒的な暴力の美しさに魂を持ってかれました。圧倒的なKO劇の後に見せる、強さゆえの孤独や切なさがまた最高に尊い。戦うたびに鋭さを増す一歩の眼差しに、ただの少年じゃない「漢」を感じて震えます。この熱量、一生ついていきたい。もちろん再読確定。彼が辿り着く場所を、最後まで見届けずにはいられません!

著者森川ジョージ
出版社講談社
レーベル講談社コミックス
発売日2018-09-11
12巻12巻

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