おやすみプンプン(Goodnight Punpun) 2巻 あらすじ・感想

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少年プンプンの心は、転校生・愛子への純粋で歪な恋心に占拠されている。夏休みの高揚感は、大人たちの醜悪な秘密や日常に潜む底なしの虚無によって容赦なく塗り潰されていく。大人になればすべてが解決すると思っていたのは錯覚だ。無機質な鳥の姿をした少年が抱える、あまりに生々しい孤独と祈り。プンプンが「神様」にすがり、愛子との逃避行を夢見るほどに、その足元は崩れ去り、逃げ場のない現実が容赦なく彼を呑み込んでいく。

⚠️ ネタバレを含みます。

第2巻で、プンプンの日常は決定的に変質する。雄一おじさんとの同居生活は、大人の隠された汚濁を子供の目線で突きつける暴力的な装置だ。愛子との「鹿児島への駆け落ち」という幻想は、彼女の家庭環境という逃れようのない現実によって、甘い夢から血の通った絶望へと変貌を遂げる。特に、かつて社長が焼身自殺を遂げた廃工場での肝試しは、プンプンにとってこの世の終わりと再生を象徴する儀式となった。彼が頭の中で唱える「神様」の加護は、もはや慰めではなく、現実から乖離するための麻薬に近い。暴力、性への無知な好奇心、そして家族の崩壊。それら全てがプンプンの未熟な心身を削り取り、彼がかつて描いていたはずの未来図を真っ黒に塗り潰していく。愛子と交わした約束が、果たされるべき救済ではなく、互いを追い詰める呪いへと変わる瞬間、プンプンは引き返すことのできない闇の入り口に立たされる。

2巻の衝撃が凄すぎて……。おじさんとの同居で突きつけられる大人の汚濁に心が削られる。愛子ちゃんとの駆け落ちの約束が、救いどころか互いを縛る呪いに変わっていく過程が切なくて尊い。特に廃工場での肝試し、あれは少年期の終わりと絶望の始まりを象徴する儀式ですね。無垢なプンプンの心が壊れていく様子を目の当たりにして、息が詰まりました。神様にすがるほど闇へ落ちていく姿が痛々しくて目が離せない。この圧倒的な虚無感、再読確定です。

著者浅野いにお
出版社小学館
発売日2007-12-28
2巻2巻

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