葬送のフリーレン(Frieren: Beyond Journey's End) 12巻 あらすじ・感想

ファンタジー / 少年 / 小学館
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北部高原の奥、黄金郷と呼ばれる都市に踏み込んだフリーレンたちは、住民が黄金の像となって並ぶ異様な光景と対面する。すべては七崩賢の一人・黄金郷のマハトの魔法によるものだった。封じられていたはずの大魔族が動きはじめ、皇帝の魔法使いレルネンや一級魔法使いとなったデンケンも黄金郷へ集まっていく。人を理解したいと願いながら人を黄金に変えるしかできない魔族と、人側の思惑が交錯していく。

⚠️ ネタバレを含みます。

マハトは千年前に人と共に暮らそうとして失敗した過去を持ち、以来「人を理解する」ことに執着し続けてきた大魔族だ。彼の魔法は触れたものを黄金へ変えてしまい、善意で街を富ませようとした結果として住民をまとめて黄金像にしてしまった経緯が明かされる。かつてマハトを封じた大魔法使いの系譜に連なるレルネンは、この魔族を殺すためだけに生涯を費やしてきた男だった。フリーレンとフェルンは黄金化の魔法に苦戦し、シュタルクは魔族の眷属と斬り合う。デンケンら人間側の魔法使いも加わって戦線は都市全域へ広がり、マハトに付き従う魔族グリュックの存在も明かされる。人と魔族は本当に分かり合えるのかという問いが、都市ひとつ分の黄金として突きつけられる巻だ。

黄金郷、絵面が美しすぎて怖いんですけど……! 善意で街を富ませようとして住民を黄金にしてしまうマハト、業が深すぎて尊い……。「人を理解したい」と言い続ける魔族と、彼を殺すために一生を費やしたレルネンの関係、これもう相思相愛の一種では? 解釈一致でゾクゾクしました。フェルンが黄金化魔法に食い下がる場面の気迫も最高で、シュタルクの泥臭い剣も相変わらず好きです。デンケンさんが戻ってくるのも嬉しい。分かり合えない者同士の物語として完璧な導入でした。

著者山田鐘人 / アベツカサ
出版社小学館
レーベル少年サンデーコミックス
発売日2023-12-18
12巻12巻

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