はじめの一歩(Hajime no Ippo) 22巻 あらすじ・感想

ボクシング / 少年 / 講談社
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東日本新人王の栄冠は目前。幕之内一歩が直面するのは、積み上げた拳の数だけでは届かぬ怪物たちとの遭遇だ。対戦相手の研ぎ澄まされた間合いと、カウンターの恐怖に晒されながら、一歩は鴨川会長の過酷な指導の下、己の戦い方を再定義する。ただ闇雲に殴るのではなく、足の運び、拳の角度、そして「一撃」の密度を極限まで高めるための苦闘。頂点を目指す者だけが知る、リング上の孤独と確かな成長が、この一冊に刻まれている。

⚠️ ネタバレを含みます。

新人王トーナメントの準決勝、一歩の前に立ちはだかるのは、強烈な打撃を秘めたカウンター使いだ。真っ向勝負を挑めば、それこそ相手の術中。一歩は、これまで頼りにしてきたパワー頼みのボクシングが通じない苛立ちに飲み込まれそうになる。しかし、鴨川ジムで死に物狂いで身につけた「重心移動」の技術が、ついに覚醒の兆しを見せる。対戦相手が描く美しい弾道を見切り、紙一重の距離でパンチを潜り抜ける感覚。一歩は、ただの「ハードパンチャー」という殻を脱ぎ捨て、より戦術的で冷酷なボクサーへと変貌を遂げようとしている。試合終盤、追い詰められた一歩が放つ渾身のデンプシー・ロール。それは単なる連打ではなく、一瞬の隙を見逃さない精密機械のような爆発力だ。観衆が静まり返るほどの衝撃。勝利を確信した瞬間、一歩の瞳に宿るのは、次に控えるライバルへの確かな殺気と、王者としての自覚だ。リングの熱気は、新人王の座だけでなく、さらにその先の、見たこともない高みへと一歩を押し上げていく。

新人王トーナメントの熱量が凄すぎてページを捲る手が震える……。力押しが通用しない壁に直面し、苦悶しながらも鴨川会長の教えを糧に成長する一歩が尊すぎて無理。特に相手の懐へ潜り込むあの執念、試合後の引き締まった表情に心全部持ってかれた。ライバルが敗れ去る残酷さと、頂点へ向かう高揚感が交錯して胸が苦しいよ。宮田君との宿命を感じさせる描写もあって、もう感情が忙しい。これぞ王道、何度でも読み返せる一冊。本当に最高。再読確定。

著者森川ジョージ
出版社講談社
レーベル講談社コミックス
22巻22巻

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