ラストイニング(Last Inning) 21巻 あらすじ・感想

小学館
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甲子園への道は、計算し尽くされた戦略と個々の限界突破の果てにある。鳩ヶ谷圭輔は、勝敗を分かつ砂の感触すらも支配下に置こうと目論む。選手一人ひとりの特性を極限まで引き出し、対戦相手の心理の裏をかく狡猾な采配。今巻、聖母学園との激戦において、鳩ヶ谷が打った奇策は野球の常識を覆す。執念のベンチワークと、それに呼応して覚醒するナインの姿に、勝利への冷徹なまでの渇望が刻まれている。泥臭く、しかし誰よりも合理的な野球の極致がここにある。

⚠️ ネタバレを含みます。

聖母学園の盤石な守備網に対し、鳩ヶ谷はあえて打線の軸を揺らすという異例のオーダーを強行する。先発の藤田が疲弊を見せる中、鳩ヶ谷は彼を続投させることで相手の油断を誘うという、極めて博打性の高い心理戦を仕掛ける。打席では、相手投手のクセを徹底的に突くことで、強打者たちを翻弄。特に、バントひとつ、エンドランのタイミングひとつに至るまで、鳩ヶ谷の頭脳は数手先の崩壊を読み切っていた。終盤、聖母の監督が繰り出す執拗な継投策に対し、鳩ヶ谷は控え選手を代打に送り込むことで、試合の流れを物理的に断ち切る。選手たちは鳩ヶ谷の理不尽とも言える要求に応え、凡打すらも得点圏へ進むための布石に変えていく。最後は、力任せの打撃ではなく、守備の綻びを見逃さない執拗な走塁で聖母を完全に沈黙させた。監督が仕掛けた盤上の戦術は、グラウンド上で鮮やかな血の通った奇跡へと昇華する。

聖母学園戦、鳩ヶ谷監督の頭脳が冴え渡りすぎてて鳥肌モノです……!軸を揺らす大胆なオーダーも、疲弊した藤田を続投させる心理戦も、すべてが勝利への布石とか尊すぎませんか?相手の守備をあざ笑うかのような理不尽で緻密なベンチワークに、心臓全部持ってかれました。選手たちが監督の無茶振りに応えて限界を超えていく姿、これぞまさに絆の極致。凡打すらも得点に繋げる執念の走塁には、震えが止まりません。冷徹な采配と熱い泥臭さの対比が完璧すぎて、何度も読み返したくなる神巻でした。再読確定です!

著者中原裕
出版社小学館
レーベル小学館コミックス
21巻21巻

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