ラストイニング(Last Inning) 37巻 あらすじ・感想

小学館
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泥臭い執念が聖地への扉をこじ開ける。彩珠学院の指揮官・鳩ヶ谷圭輔は、データと心理戦を武器に、絶対強者たる対戦校のスキを徹底的に突き崩していく。勝敗を分かつのは個人の資質か、あるいは用意周到な罠か。甲子園という名の狂気へ、彼らは自らの魂を削り取って駒を進める。汗と土にまみれた高校野球の真髄が、今、ページの中で咆哮を上げる。一球の重みが、球児たちの人生のすべてを塗り替える瞬間に立ち会え。

⚠️ ネタバレを含みます。

今巻では、彩珠学院対強豪校の死闘がクライマックスを迎える。鳩ヶ谷監督の采配は冷徹にして情熱的だ。打席に立つ選手たちに送られるのは、単なる激励ではなく、相手の配球の癖や心理的な死角を突く極めて具体的な指示だ。相手のエースが投じる渾身のストレート。それに対し、彩珠の打者はあえてバットを短く持ち、泥臭くファウルで粘ることで、相手投手のスタミナを枯渇させる戦術に出る。観客席の熱狂が頂点に達する中、鳩ヶ谷が仕掛けたスクイズのサイン。それは、一瞬の判断ミスも許されない極限のギャンブルだった。相手の守備陣が動揺し、わずかな守備の綻びを見せたその時、走者が本塁へと激走する。交錯する肉体と、審判が下す運命のジャッジ。この一戦が、単なる勝負を超え、選手たちの人格をいかに変容させたのかが克明に描かれる。守備の連係ミスから失点を許し、追い詰められた絶体絶命の局面から、いかにして彼らが逆転の糸口を見出したか。その過程にあるのは、データ主義の冷酷さと、高校野球特有の熱い感情の激突である。一球に命を懸けるとはどういうことか。彼らが体現する「勝利」への執念が、読者の脳裏に焼き付くことは間違いない。

鳩ヶ谷監督の采配が冴え渡りすぎてて心臓が持たない……!強豪校相手に泥臭く粘り、計算し尽くされた戦略で相手の隙を突く姿、尊すぎて語彙力消滅です。特にあのスクイズのシーン、極限の緊張感で息するの忘れた。感情を削りながら勝利へ執着する姿、まさに高校野球の狂気そのものだよね。選手たちの肉体が交錯する瞬間の熱量に、完全に魂を持ってかれました。一球にかける彼らの人生の重み、これは再読確定。胸熱すぎて涙腺が緩む、最高の巻でした……!

著者中原裕
出版社小学館
レーベル小学館コミックス
37巻37巻

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